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HHiromi Bloom【 月下美人 】

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HHiromi Bloom【 月下美人】
333mm × 530mm

「月下美人」は古典怪談には登場しない近代の花ですが、
私の頭に真っ先に浮かび、すぐに結びついたのがこの花でした。
暗闇に浮かび上がる透き通るような白い花弁、周囲を惑わせる妖艶な佇まい。
「夜にしか咲かない」「一晩でしぼむ」というその刹那的な生態は、
怪談の本質である人間の「儚い願い」や「一瞬の執着(願望)」
そのものを体現しているかのようです。
江戸の怪談師たちがもしこの花を知っていたなら、
間違いなく極上の怪異を描いただろう― 
それはただの怪異ではなく、もっと奥深い人間の内なる想いー
そんな想像から、古来の「植物の精」の系譜を受け継ぐ、
現代の新たな怪談の象徴としてこの花を選びました。
純粋な美しさや妖艶さ、それに虜になる人間の憧れ、
あるいはその裏にある危うさ。
捉える角度によって見え方が変わるのが、この不思議な花の魅力です。
そして「怪談」もしかり、同じ話でも、ある人は恐怖を感じ、
ある人は切なさを抱き、またある人は美しさを見出します。
まるで自分の心の写し鏡のように。

「月下美人」は、ただそこに咲いています。
昨日は優しく咲いていた。
今日は悲しく咲いていた。
観る人の心とともに、この花が美しく成長することを願っております。

この展示で「月下美人」と対峙したとき、今のあなたの心にはどう咲いたのか。
それを感じていただけたらと思います。


【プロフィール 】
グラフィックデザイナー兼イラストレーター
として広告会社に勤めたのち、2016年にフリーランスとして
art + design studio「 toroori  」を立ち上げる。
グラフィックデザインの仕事を請け負いながら
独学で絵を描き始め、「持ち運べるART」がコンセプトの
art broochなどを制作。
独自の感覚で絵を描いていくなかで「黒」という色と
「幾何学柄」に魅かれはじめ、また以前から自然が生み出す
植物の不思議な形に興味があったことから、
「黒」という有にも無にもなる不思議な色と「幾何学柄」
をあわせて独自の植物を創造していく。
2022年に植物標本に見立てた《「植物たちのはなし」の標本。》
をシリアルNo.で「黒」と「GOLD」で制作。
正式な植物標本のラベルに基づき植物学名のラテン語表記や、
採取場所の記入箇所に絵の描いた場所の緯度経度を記入するなど、
オリジナルの植物標本となっている。
また近年では独自の色とカタチで植物などの対象をどう表現していくか、
あらたに試みている。


*お届けは会期終了後(8月11日以降)
となりますのでご了承ください。

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